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ホテル&旅館の平日集客と稼働率改善のカギは「アクティブシニア」

ホテルや旅館にとって、週末や連休は自然に客室が埋まります。しかし、平日になるとどうしても空室が目立ち、経営安定の足かせとなりがちです。

「平日割引プラン」「平日宿泊キャンペーン」を展開していますが、それだけでは十分な効果が得られないケースも少なくありません。それは、競合も同じように割引を打ち出すため「値下げ合戦」に陥りやすく、収益性が低下することに由来しています。

この状況を打破するためには、「誰にターゲットを絞るか」を見極める必要があり、そのターゲットの一つが、平日に自由時間を持ち、旅行意欲が高いシニア層=アクティブシニアなのです。

この記事では、アクティブシニア層を平日の集客・稼働率改善へつなげるコツについて紹介します。

なぜアクティブシニアを狙うべきなのか

1. 平日 × 温泉・散策・文化体験が刺さる

シニア世代は、仕事や子育てから解放されており、平日にゆとりを持って旅行を楽しめる数少ない層です。特に60〜70代のアクティブシニアは、健康志向が強く、温泉・散策・文化体験といった「滞在価値」を重視します。

実際、空港の平日便や新幹線の車両を見渡すと、シニア旅行者で賑わう光景は珍しくありません。さらに、会員制リゾートの「東急ハーヴェストクラブ」や「エクシブ」といった施設も、平日はシニア層で稼働率が高いという現実があります。

つまり、「ホテル 平日集客」「旅館 平日稼働率 改善」につながる最短ルートは、アクティブシニアを中心に据えた商品設計にあるといえます。

2. シニア層は収益性が高いターゲット

単に平日を埋めるだけでなく、収益性が高いターゲットであることもアクティブシニア層を狙うべき理由と言えます。

● 夫婦や友人同士で旅行する傾向が強く、1回の予約で複数室につながる
● 連泊を好み、長期滞在によって客単価が上がる

この特性により、稼働率の改善と売上の底上げを同時に実現できる可能性があります。

シニアに響くプラン設計のポイント

シニア層の集客では、ただ「安く泊まれる」という価格訴求だけでは不十分です。「分かりやすさ」「付加価値」を組み合わせることで、予約へのハードルを下げる必要があります。

例えば、以下のようなプランや特典が効果的です。

● 平日限定割引プラン:「休日の半額」「平日2泊目無料」などシンプルな訴求が効果的
● 同伴者特典:夫婦・友人旅行に合わせた「2人目半額」「平日限定アフタヌーンティー無料」
● 連泊優遇:「2泊目以降20%オフ」「3泊で1泊無料」で長期滞在を促す
● 体験型プラン:ヨガ・陶芸・ガーデニング・ワインツアーなど、健康志向や学びを満たす体験をセット化
● 安心の予約導線:「電話予約」「LINE相談窓口」を明記し、Web予約だけに頼らない仕組みを用意

これらはすぐに実装できる“勝ちパターン”であり、アクティブシニアの心をつかむ基本要素です。

ポイント①団体旅行で効率的に稼働率改善 

シニア層の旅行スタイルには「団体旅行」「夫婦・友人グループ」が多く含まれます。そのため、1件の予約が複数室に波及し、平日の稼働率を大きく底上げする可能性があります。さらに、趣味イベント文化体験を組み込んだ「シニア向け宿泊プラン」を設計することで、競合との差別化リピーター化が同時に実現できます。

SEOの観点でも、「シニア旅行 平日」「文化体験付きプラン」「健康プログラム 旅館」といった検索ワードを記事内に盛り込み、公式サイトの関連記事から該当プランへ内部リンクを張る仕組みを整えることが重要です。これにより、「検索→記事→予約」という最短導線を確立できます。

ポイント②平日集客の切り札は「体験型プラン」

前編で解説したように、アクティブシニアは平日に動く最大の旅行者層であり、連泊や複数室利用を通じて稼働率改善と収益性向上の両方を支えます。しかし、単なる「割引」だけでは彼らの心を動かすことはできません。

「ここでしかできない体験」を組み込むことが、平日予約を獲得する最短ルートです。

そこで、ここからはホテル・旅館がすぐに取り入れられるアクティブシニア向けイベント40選 を紹介します。ジャンルごとに整理されているため、平日限定プランに内蔵するだけで差別化とリピーター化を実現できますよ。

【文化・体験プログラム系】

アクティブシニアは「学び」「文化的価値」を重視する傾向があります。作品として残る体験や、思い出を形にできるプログラムは特に高評価を得やすいです。客室数が多く、使用していない宴会場などがある旅館やホテルでは複数のコンテンツを開催できるようにする方向性も検討の価値があります。

・フラワーアレンジメント教室
・陶芸、手びねり体験
・書道、ペン字ワークショップ
・着物の着付け(庭園撮影付き)
・藍染、竹細工、和紙づくりなど伝統工芸体験
・茶道、抹茶体験(和菓子セット)
・絵画ワークショップ(館内展示も可能)
・写真アルバムづくり教室
・スマホカメラ講座(旅行写真の質を高める)
・ソーシャルメディア講座(シニアの発信を支援)

【音楽・芸術・娯楽系】

娯楽を通じた交流は、アクティブシニアの「再訪理由」を生み出します。音楽や懐かしい遊びは世代共通の楽しみであり、自然に会話が生まれる場をつくります。

・懐メロカラオケ交流会
・四季のガーデンコンサート
・映画鑑賞&語り合いサロン
・将棋、囲碁大会
・イントロクイズ(昭和のヒット曲)
・マジックショー&体験教室
・ボードゲーム交流会
・歴史、文化をテーマにしたクイズ大会
・イラストしりとり
・言葉遊び(クロスワード、言葉パズル)

【健康・運動・ライフスタイル系】

シニア旅行の決め手の一つが「健康」です。体を動かしながら楽しめるプログラムや安心感を与えるチェックイベントは、平日の滞在を後押しします。デイサービスなど老人介護施設については、「お泊り企画」を実施している事業者も存在しますので、事業者向けの提案も一考の余地があります。

実際、関西圏で十数か所の介護施設を運営している弊社のグループでは、年に数回、お泊り企画が実施されています。

・マインドフルネス瞑想体験
・椅子ヨガ、ストレッチワークショップ
・シルバーフィットネス(軽運動プログラム)
・転倒予防エクササイズ
・館内ウォーキングイベント
・記憶トレーニング(脳活性ゲーム)
・脳トレパズル大会
・健康チェック(血圧・骨密度など)
・アロマ&ハーブ体験
・栄養講座+健康ランチ(管理栄養士監修)

【地域・交流・特別体験系

地域ならではの特別な体験は、競合との差別化に直結します。地元文化季節行事と連動したプログラムは「その土地に行く理由」を強力に生み出します。

・農業収穫体験(季節ごとの野菜・果物)
・地域史跡ガイド付き散策
・地域ボランティア体験(清掃・文化保護活動)
・コミュニティガーデニング(館内庭園活用)
・地域ガイド養成講座
・海外文化交流ワークショップ(料理・言語体験)
・記憶の旅ワークショップ(写真や映像を語り合う)
・郷土料理・和菓子づくり教室
・季節行事(七夕・紅葉狩り・初詣など)
・地元アーティスト交流イベント

ポイント③成功させるための実装ポイント

イベントや体験を取り入れる際は、運用方法が鍵になります。以下の事柄を参考にしてみてください。

● プラン名に体験を明記:「火曜は陶芸体験付き」「平日限定・椅子ヨガプラン」など。
● 複線的な予約導線:Web予約に加え、電話やLINE相談窓口を用意することで成約率が上がります。
● 写真と情報の発信:体験風景をInstagramやブログで発信し、SEO記事と連携。検索+SNSの両面で訴求します。
● 効果測定:参加率・口コミ投稿数・連泊率を定期的に確認し、効く企画を残す。

\自社に合ったプラン設計や情報発信方法について知る/

まとめ

平日集客を本気で改善するには、アクティブシニア×体験型プラン×安心の導線の三位一体設計が不可欠です。割引だけでは差別化できません。体験という「理由」を与え、安心して予約できる環境を整えることで、平日の空室は確実に埋まります。

明日からできる第一歩は、平日体験カレンダーを用意し、自社サイトの記事とSNS投稿を連動させること。「検索される→相談される→予約される」という流れを整えれば、ホテルや旅館の平日稼働率は持続的に改善していくでしょう。

以下の記事には、アクティブシニア層のほかにも集客が期待できる層やマーケティング術について紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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