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OTA依存から脱却!SNSと直販強化でホテル集客を最大化する方法 

宿泊施設では海外OTAの利用が当たり前となっているものの、手数料の高さに辟易している施設も少なくありません。

できるだけ自社の公式サイトやSNSでより多く集客することができれば、効率的に利益率を高められます。そこでこの記事では、OTA依存からの脱却をはかり、直販を強化して収益を高めるコツについて紹介します。

宿泊施設集客の現状と課題

近年、日本のホテル・旅館業界はOTA(オンライン旅行代理店)依存度の高さが課題として顕在化しています。OTAは集客力が高い一方で、手数料負担が重く、利益率を圧迫します。また、OTA上では価格競争に巻き込まれやすく、自社ブランドの価値訴求が難しいという問題もあります。

それに対し、公式サイトからの直販予約やSNSを活用した集客は、手数料負担を減らしながら、ブランドストーリーを直接伝えられる有効な手段です。特にInstagram・TikTok・YouTubeなどビジュアルの訴求力が高いメディアは、特にZ世代の旅行意欲を高め、予約行動につなげやすいといえます。

新たな消費層:Z世代に向けた有効な施策とは

旅行市場では、Z世代(1990年代後半〜2010年頃生まれ)が新しい消費層として台頭しています。彼らはSNSの投稿や動画を参考に旅行先や宿泊先を選び、口コミチェックと予約完了までスマホ1台で完結させます。

1. Z世代の特徴とは

・ 広告不信:企業公式発信より、リアルな体験談やUGC(ユーザー生成コンテンツ)を信頼
・ 価値観重視:サステナビリティ、地域体験、ユニークさに強く反応
・ 短尺動画文化:TikTokやリール動画で15〜30秒の直感的訴求が有効

幼少期からインターネットやSNSに触れていた世代のため、旅行市場だけでなく美容商材なども含めて企業が配信する広告への目が肥えています。そのため、企業が用意したインフルエンサーによる表面的な宣伝よりも、よりユーザーに近い方のリアルな体験談を重視します。

また、SNSやYouTubeなどでどこでも情報を得られる今、わざわざそこに訪れたい・現地に行かなければ得られない感動があると思えなければ、興味をもちにくくなっているのも現状です。

一方で、TikTokやリール動画のような短尺動画によって短時間でより多くの情報を得る効率性も求めるため、15~30秒ほどの短期間で直感的に良いと判断しなければ次に興味が移してしまいます。

2. Z世代に有効な施策

・マイクロインフルエンサー活用:フォロワー1〜10万人規模で、ターゲット層に属性が近い発信者を起用
・ UGC活用:宿泊客が投稿した写真や動画を公式SNSや公式サイトに再利用
・ SNS限定プラン:フォロワー特典やSNS経由予約特典で行動喚起
・ 館内フォトスポット設置:映える写真が撮れる場所を意図的にデザイン

Z世代に圧倒的な人気を誇る、マイクロインフルエンサーを起用すれば、「あの人がおすすめしているなら行ってみたい」という説得力につながります。あるいは、あえて一般ユーザーの口コミや写真・動画をもとに宿泊施設の良さをアピールすることでより身近な存在に感じ、「私も○○と一緒に行ったら楽しめそう」と思ってもらえます。

ほかにも、SNSを多用するZ世代ならではへの施策として、SNS経由で予約すれば宿泊料金がお得になるプランなどの企画も有効です。

Z世代を呼び込む!OTA依存から脱却する直販戦略

OTAを完全にやめるのは現実的ではありませんが、依存度を下げることは可能です。ポイントはSNS→公式サイト→予約完了の導線設計を作り、Z世代が予約したくなる仕組みにすることです。

1. 直販強化の具体策

・ 公式サイトのモバイル最適化
・ 表示速度改善
・ スマホでの予約完結までのステップ短縮

まずは、宿泊施設の公式サイトがスマホで見た場合にスムーズな操作性を持っているか確認しましょう。特に動画を入れている場合は、スマホで見た場合に表示速度が遅くなってしまうことがあります。

その場合、ユーザーの離脱につながってしまうため、YouTubeの埋め込みなど表示速度を速める工夫が必要です。

2. SNS広告活用

・Facebook広告やInstagram広告で、見込み層に直接アプローチ
・リターゲティング広告で離脱ユーザーを再訪誘導

潜在層に自社の情報が十分に届けられていないと感じる場合は、SNS広告も有効です。地域や年齢などを絞って広告を配信することで、自動的に潜在層へ最適な情報を届けることができます。

3. Eメールマーケティング

・ 宿泊後のお礼メール+次回予約特典
・ 季節イベントやキャンペーン情報を定期配信

Z世代より上の年齢層には、特にEメールマーケティングもあなどれません。

メールの件名に「期間限定割引キャンペーン」や「リピーターの方だけにお届け」といった限定コンテンツで、ついメールを開いて中身を確認したくなる心情になります。

4. SEO対策

・ 公式サイトにブログを設置
・ 「ホテル名+エリア名」だけでなく、「◯◯温泉 ペット可」「◯◯市 ホテル Wi-Fi無料」などのロングテールキーワードを記事化

宿泊関連のKWは競合サイトが多いものの、3単語以上を重ねるロングテールキーワードで検索上位を狙えば、ユーザーが自社のHPに訪れてくれる機会を増やすことができます。

5. パッケージ商品開発

・ 周辺事業者と連携し、オリジナルな短期ツアー商品を造成
・ 食事・アクティビティ込みの特別プランでOTAとの差別化

宿泊施設の周辺のアクティビティ業者などと連携し、オリジナルの宿泊プランを企画するのも有効です。

例えば、山梨県にある弊社の宿泊施設では、富士山を見ながらパラグライダーや乗馬、バギー、クルージングそれぞれの業者と連携し、アクティビティプランを打ち出しました。

その結果、「やってみたかったけど近くに良い宿泊施設があるかわからなくて…」「都心から日帰りで行くのはちょっとしんどい…」といったユーザーのニーズを満たすプランとして、リピーターが出るほどの人気のプランになっています。

マイクロインフルエンサーを活用してホテル集客を加速させる方法

宿泊施設の集客で近年注目されているのが、マイクロインフルエンサーを活用したプロモーションです。

マイクロインフルエンサーとは、フォロワー数3,000〜50,000人程度(場合によっては最大10万人)の中規模アカウントで、旅行・温泉・グルメなど特定分野に特化した発信を行う人々のことを指します。

彼らの最大の強みは、フォロワーとの距離が近くエンゲージメント率(いいね・コメント率)が高いこと。フォロワーは「自分と似た属性の人が泊まっている」という安心感を得やすく、その結果、予約・購買行動への直結率が高まります。また、広告費を大きくかけずに深いファン層にアプローチできるため、特にOTA依存から脱却したい宿泊施設にとって有効な施策です。

1. 成功のための選定ポイント

マイクロインフルエンサー選びは集客効果を大きく左右します。特に注目すべきなのは、次の4点です。

・フォロワー属性

年齢層・性別・居住地が施設ターゲットと一致しているかを確認。国内旅行派か海外旅行派かも判断材料になります。

・投稿内容の質

美しい写真や動画だけでなく、体験・感動が伝わる文章を書けているかも重要です。宿泊系や観光系の投稿比率が高い方が相性が良いです。

・エンゲージメント率

平均2〜3%、5%以上であれば高水準。コメント欄での活発な交流も評価ポイントです。

・炎上リスク

過去の発信に不適切な内容や炎上歴がないか。ステマ規制や#PR表記ルールを遵守しているかも必須です。

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2. 依頼から投稿までの流れ

・施策目的とターゲット層を設定

例:「首都圏在住の20〜30代女性旅行者の集客強化」

若い女性やカップルを集客したい場合、リタイア後の夫婦を集客したい場合、あるいは愛犬家を集客したい場合などターゲットと施策の目的など、依頼の内容を明確にします。ここで固めた内容がはっきりしていなければ、インフルエンサーもどのような宣伝をすればよいかわからず、成果につながりにくくなってしまうでしょう。

・候補者リストを作成

InstagramやTikTokで「#温泉旅行」「#女子旅」「#犬連れ旅行」などのハッシュタグ検索を活用し、過去の宿泊案件実績を確認。

・条件提示

宿泊日数、部屋タイプ、食事、アクティビティ、投稿本数(通常+ストーリーズ)、納期を明確化。施設の魅力を引き出す撮影内容も伝えます。

・契約・依頼

ステマ規制遵守(#PR、#招待表記など)と、公式サイトやパンフレットなどへの二次利用許可を明記。

3. マイクロインフルエンサーの効果的な活用方法

マイクロインフルエンサーを活用する際は、単に「泊まってもらい、投稿してもらう」だけでは効果が限定的です。集客やブランド価値向上につなげるためには、施策全体を戦略的に設計する必要があります。

まず有効なのが、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の二次利用です。インフルエンサーや宿泊客が投稿した写真や動画を、公式サイトパンフレット、OTAの宿泊ページなどにも掲載します。これにより、SNSで生まれた“リアルな体験”を幅広い販促チャネルに活かせ、広告費を追加でかけずにコンテンツ資産を増やすことができます。

次に、複数人同時招待の戦略です。ターゲット層に近いマイクロインフルエンサーを複数名、同じ期間に招待し、SNS上で一斉に露出を増やします。短期間で多方向から施設情報が拡散され、アルゴリズム上も話題性が高まりやすくなります。

さらに効果的なのが、キャンペーンとの連動です。例えば「フォロワー限定プラン」や「宿泊割引」「ウェルカムドリンク無料」など、SNSからの予約者に特典を付けることで、閲覧から予約への転換率を高められます。投稿内で「このリンクから予約すると特典あり」と明示することで、行動喚起がより明確になります。

また、季節イベントとのタイミング合わせも重要です。

桜や紅葉、雪景色などSNS映えする時期に招待を行えば、ビジュアルの魅力が増し、自然とシェアされやすくなります。また、季節限定メニューやイベントを組み合わせることで、「今しか行けない」という希少性を演出でき、予約動機を高められます。

これらの施策を単発ではなく組み合わせて行うことで、マイクロインフルエンサー施策は短期的な集客だけでなく、中長期的なファンづくりにもつながります。

インフルエンサーの効果的な活用については、以下の記事で詳しく紹介しています。SNS経由で予約を獲得する仕組みを知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

>>ホテル集客はSNSで決まる!インフルエンサー活用とUGC成功の秘訣

集客効果を最大化する公式発信のコンテンツとは

ホテルや旅館が発信するSNSコンテンツは、「宣伝」より「体験共有」に寄せることで、ユーザーの共感を得やすくなります。

例えば、以下のようなコンテンツを発信するとユーザーの興味を引きやすいでしょう。

・ ルームツアー動画:客室からの景色・設備紹介
・ 朝食ビュッフェ紹介:食材のこだわりや調理シーンを短尺で
・ 地域体験レポート:宿泊者目線での観光モデルコース
・ 季節限定イベント:桜、紅葉、雪景色などの映える映像

まとめ

OTA依存を減らし、直販比率を高めるには以下3点をふまえ、ブランディング・集客・予約導線設計の三位一体戦略が必要です。

・ 共感型プロモーション:実際の滞在体験がリアルに伝わるため、Z世代やミレニアル層に強く響く
・ 費用対効果の高さ:少ない広告費でも高い成約率を狙える
・ OTA脱却の一助:SNSから公式サイトへの導線設計を組み合わせることで直販比率を向上

特にZ世代やミレニアル世代をターゲットにする場合、SNSとインフルエンサーを軸にした集客施策は避けて通れません。

マイクロインフルエンサー活用は、「フォロワー数」ではなく「予約につながる影響力」を基準に選ぶことが成功の秘訣です。短期的なキャンペーンだけでなく、長期アンバサダー契約や季節イベントとの連動など、中長期的な戦略に組み込むことで、ホテル集客の柱となるでしょう。

さらに、このマーケティング活動で得たコンテンツは、自社の資産として蓄積・再利用することで長期的な効果を発揮します。

「フォロワー数」ではなく「予約につながる影響力」を評価軸に、外部パートナーとの協力体制を築くことが、持続可能な集客体制の構築につながります。

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